首の痛み(鞭打ち)
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セルフチェック
- 症状に波があるが、長期間にわたっている
- 痛む場所が変わることがある
- 気温や天候の変化によって痛みが変わる
- 少しの運動をすると症状が出てくることがある
- 集中力が以前よりも低下しているように感じる
- 頭痛・倦怠感・疲労感・不眠・めまいなどが以前より多く感じる
以上の項目に2つ以上当てはまる場合には鞭打ちの可能性がきわめて高いです。
概要
鞭打ちとは、自動車が衝突した際に、首が鞭のようにしなることによって起きる症状を総称したものです。鞭打ちは発生した日には自覚症状はありませんが、しばらくたった2,3日後に痛みとして現れることが多く、関連性が分からず放置している方が多くいらっしゃいます。痛みが出てからではなく、交通事故に遭われたらすぐに医師の診察を受けることをお勧めします。
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症状
- 痛み(首回り・頭部・頸椎・腕)
- 痺れ(首回り・頭部・頸椎・腕)
- 麻痺(首回り・頭部・腕・指先)
- 凝り・動かない(首・肩・背中)
- 耳鳴り
- めまい・目のかすみ・眼精疲労
- 疲労感・倦怠感
- 吐き気
原因
首が鞭のようにしなるという不自然な力がかかることにより、頸椎や首の捻挫などを引き起こすことが原因で起きます。ただの首や頸椎など重要な神経が集まる部分の捻挫のため、それによって神経を傷つけ損傷することによってしびれや痛みなど多くの症状を引き起こします。
治療方法
手足の捻挫と同様に、まずは炎症を抑える事から始めます。湿布を貼ったりして初期は必ず冷やすようにしましょう。捻挫により腫れあがった筋肉を冷やして、その間の痛みを止めるための痛み止め薬も服用しますが、痛み止め薬はあくまで痛みを感じさせないように神経の伝達を遮断しているだけですので、治癒している訳ではございません。そのため、痛みを感じないから完治したと思い無理して動かさないようにすることが大切です。
特に症状がひどい場合には炎症を抑える際には、コルセットをして首の負担を軽減していただくこともあります。軽い症状だった場合には2,3ヵ月で治癒することもありますが、炎症が治まった段階から固まった筋肉や低下してしまった機能を回復させるために、リハビリテーションを行います。症状に合わせて理学療法士や作業療法士という国家資格を持った機能改善・回復のプロフェッショナルがリハビリテーションのプログラムを組んで、事故にあう以前よりも症状が回復するように目指します。
Q&A
治療費はどのくらいかかりますか。
交通事故の患者様の場合には自賠責保険が適応されるために、治療費の負担はございません。
自賠責保険という保険に入っていない場合は全額治療費自己負担なのでしょうか。
自賠責保険は、事故の被害に遭った方の保険ではなく、車を運転する人が必ず入る保険のため、車を運転している方の保険からお支払されるので自己負担はございません。
痛みが出てきたのが1週間たってからなのですが、これは自賠責保険に適応されますか?
数日過ぎただけで事故と怪我の関係性の証明が難しくなるため、医師が事故との関係に確実性を持てない場合には自賠責保険は適応されない場合がありますので、事故に遭われた日に医師にかかることをお勧めします。
事故に遭っても全く痛みが無いのですが、医師にかかりにいくのは迷惑ではないですか
万が一鞭打ちの可能性もありますので、自賠責保険が適応されるようにするための診断書を医師に作成しておいていただくためにもまずは診察にお越しください。